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アイザックの雑記
Since2009年5月2日~、音楽、映画、将棋界、時事等色々書き綴っていた、のは今では過去のこと。 読レビュあんまり濃くかけないので、最近は参加したライブレポや雑記。 <> 天が堕ち行く明日へと向かう、喧騒を遠ざけ心に響く音楽こそを愛す。 <>・・・去りし日の記憶…あくなき願いと想い、追い求め…紡ぎ綴る、過ぎ行く時…今その目に据えるもの
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今回7月22日の6巻発売そして昨日読み終えて

中々切ないストーリーを擁しつつ、将棋戦においてはプロの先崎八段が監修されている

登場人物や概要についてはWikiを参照あれ http://bit.ly/oCnv83 v


6巻レビューより、よくまとめられており自分も全てにおいて同感

「彼女を泣かせた人間を八つ裂きにしてやりたいが」

殺気立つ零のモノローグから始まる第6巻。既に描かれているように、大人しそうに見えて実は「獣」のような戦闘性を秘めている零の一面が、ここでも描かれる

ただ、ここで彼が成長を見せているのは、どんな形にせよ「自分の不幸」の殻を抜け出して、「ひなの為に」何かをしようともがく点であろう。その姿は甚だ不器用ではあっても、確実に彼に接する者の心に届く。

「人を頼れ。でないと、誰もお前を頼れない」

林田先生の言葉の通り、これまで零にとっては「母性」を代行する存在であった長姉あかりは、はじめて零に年齢相応の不安と弱さを見せ、零に助けを求める。前巻からの伏線と対応する形で、強く零の成長を印象づけた。

一面、年齢相応に考えすぎ、空回りして暴走する零も微笑ましい


作者の親族の実話をモチーフにしているだけあって、非常にリアルで辛い。私事ながら私も小中9年間をいじめられて過ごしたので、他人事と思えなかった一方で、自分はまだ男でよかったと思える女子のイジメの陰湿さがリアルで泣けた。この辺りの描写力はさすが女性作者である 

担任教師の卑怯な無責任さも、私自身も経験があるので悲しいくらいリアル。鼻血が出るほど怒り狂ったひなたと「急に 目の前が 真っ赤になった」という零の怒りに、恐らく全読者が共感したのではないか。

ここで描かれる、まっすぐなひなの「戦い」は凄愴なまでに切ない。その中でも優しさとまっすぐな強さを失わないひなた。

「はげましに来たのに、気をつかわれてどーする、桐山零!?」と自分自身にツッコむ零には笑った

行間に挿入される、ひなの初恋の少年高橋くんとのエピソードがまた良い。一見あっさりしたエピソードに見えるが、男性ならわかると思うが、女子独特の世界に、特にイジメが絡む中で男子が入っていくのはとてつもない勇気と男気がいる。

彼もまた「戦う者たち」の一人である


巻後半クライマックスに向かって、今度は二階堂の戦いが描かれる。

彼にはモデルとなった棋士がおり、その棋士は20代で既に病死している。二階堂の病名は作中明らかにされないが、読者には明らかにわかるように描かれており、二階堂の背負う十字架の重さが切々と伝わってくる。

「魂を搾り出すような138手」

新人戦準決勝で見せる。魂を、そして文字通り命を削っての二階堂魂の戦い。その姿には、もう言葉がない


そして決勝、高橋の、二階堂の、そしてひなの「戦い」を糧にして自分の戦いに望む零。王道パターンの描写だが、ここまで丁寧に描かれるともう作者の力量には脱帽。そして戦いの後、零が真っ先に向かった先には-。

・・・5巻までの伏線を全て活かしきった、怒涛の6巻。今月から再開された新章が楽しみで仕方がない






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プロフィール
HN:
アイザック
年齢:
33
性別:
男性
誕生日:
1991/02/17
職業:
社員
趣味:
音楽鑑賞・映画鑑賞・将棋・テニス・読書
自己紹介:
仕事や日常、本(主に小説等)・音楽・映画、その他について書き綴ります。

尊敬する人
羽生善治名人・イチロー・同年代で活躍している人たち 佐藤直紀さん・渡辺謙さん・東野圭吾さん・まらしぃさん

神奈川県・横浜市民

座右の銘・好きな言葉

不撓不屈・初志貫徹・明鏡止水

志あるところに道は開ける
Where there is a will,there is a way

邦楽・洋楽どのジャンルも好きでありながら、やはり一番はロック調、バラードも好む

映画ではアクション・コメディ・SFが主、洋画が多いけど邦画でも興味持つものはあります

戦い・アクションを好み、シリアス系・推理物(探偵物)等も

Game等はRPG・アクション・STG…BB歴は浅いけど追々。

単行本・コミックとか…opたしか72か5止まり
鋼の錬金術師27巻・完
天上天下 22巻・完

小説に関してはミステリほか、恋愛・ホラー以外ならオールジャンル

(敬称略)東野圭吾・貴志祐介・村上春樹・宮部みゆき・・・方ほか
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