「復興へ希望の輝き」 平泉「世界遺産」で岩手知事

２６日未明に届いた「平泉の文化遺産」の世界遺産登録決定に、県全体に喜びの輪が広がった。

　現地で審議を見守った達増拓也知事は「平泉が伝える『人と人、人と自然との共生』の理念を胸に、震災復興に取り組みたい」。平泉町に隣接する一関市の勝部修市長は「待ちに待った朗報を聞き、うれしい限り。復興にとっても希望の輝き」と吉報を歓迎した。

　地場産品の売り上げ増に期待も高い。中尊寺近くの工芸品店、千葉昭子さん（５９）は「震災で気落ちしていたので喜びも倍。岩手の工芸品の良さを世界に伝えたい」。二戸市の酒造会社「南部美人」の久慈浩介専務（３９）は「県全体が活気づくよう頑張り、地酒をＰＲしたい」と話した。

　地元の平泉町商工会は７月３日、世界遺産登録と東北復興祈願を兼ねた大規模な金色堂参拝を行うことを決めた。