天空の蜂について 公式ガイド著者語りより

これは語ると長くなってしまうのですが、1995～8当初とにかく本が売れなくて･･･笑

本当にもう腐りきっていたんです、後からデビューした後輩作家が売れていく･賞をとるという状況で

いったい何時になったら順番が回ってくるのだろうと

それでも「あっ東野、こんな小説書いたか」と驚かせるものを出してやろうということでこれを書いたんです

ストーリーを思いついてから本として出来上がるまで５年近くかかりまして

その間に原子力発電所のことやらヘリのことなどを沢山取材して勉強してきました

手本にしたのは『レッド･オクトーバーを追え！』です

まさか東野がこんなものを書くとは思わないだろう、という気持ちで

自身を持って送り出した作品なのですが･･･まるで無反応でしたねえ


この作品は本当に自信作なんですよ、なのに無反応だった

そのときに確信したのは、いいものを書いたからといって売れるわけじゃないなというのが１つ

もう１つは、これは明らかにわざと無視されたな、ということ

何が理由かはわからないけど、これに関してはわざと黙殺されたなっていう気がしました

それは妬みだとか勘違いだとか言われるかもしれないけれど、自分としてはおそらくそうだったのだろうなと思ったわけです

でもこれで吹っ切れたんです、今のままでは駄目であるということがよくわかった

いい物を書き続けているだけでは、売れる所にまでは中々達しない

だからアピールしていかなきゃならないし、何としてでも読者に刺激を与え続けなければいけない

「ここに面白い小説がある」という信号を発し続けなければならないなと

それで次の年に真っ先に『名探偵の掟』が出るわけですけど

とにかくあっと言わせたいという作品を作り上げたつもりです

東野さんの作品について

東野さんが天空の蜂と白銀ジャックを書いた頃のエピソードとか胸が熱くなって仕方ない･･･というくらいオススメな作品です

１９９５(単行本)～１９９７年(文庫)として出た天空の蜂ですが

原発の是非を問う今でも解決されていないテーマです　

売れてない当時に話題作を出そうとして原発やヘリについて学びつつ出すまでに5年･･･相当の力作で本人も一番の自信作とのこと

手本作はやはり「レッドオクトーバーを追え」のようです

当時は無反応で売れなかったというか、黙殺されたなと本人は感じたようです

書店で東野さんコーナーを見ていてふと目にとまり、天空の蜂を読んでみて本当に良かったと思っています

だからこそ、多くの人に知って欲しい「天空の蜂」　

今でも解決されていない国家危機、今こそ原発の是非を問うテーマはふさわしいかもしれない

当時売れていなくても、改めて年月が経ってからとしても目にとまって読まれて欲しい作品はありますね







新参者や赤い指など刑事･加賀シリーズはドラマ化しましたが、今回の麒麟の翼は映画化ということで楽しみにしています

東野圭吾 作家生活25周年記念

最初に出た３月３日の第１弾「麒麟の翼｣(刑事･加賀恭一郎シリーズ９作目)についていた物だから

もっと早くに気づいて載せていてもおかしくはなかったけれど、読み進めて間に挟まってたのに気づいたのは最近というか昨日

第２弾「真夏の方程式」探偵ガリレオシリーズ新作　６月６日(本日)

第３弾「マスカレード･ホテル」　９月９日

それぞれが３・６・９のゾロ目に発売されるのは狙ってますね

所で通勤の行き帰りで利用している最寄り駅側にある小さい書店で最初の麒麟の翼を購入したので

多分その時は見かけなかったのですが、それぞれの発売時に

「東野圭吾 公式ガイド（無料冊子)」が主要書店では置かれるようです

著者公認　人気作品ランキングへの応募ハガキ付

1･2･3の順で講談社･文芸春秋･集英社　３社合同作成とのこと

今回６月６に出るときの無料冊子を狙いに通勤利用駅とは反対側にある大きめのブックファーストへ行ってみるとします